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2023.03.17

お父さんが遺言書を書かない理由

 お父さんに遺言書を書いてほしいんですよね。

でもなかなか書いてくれない。

 

友達のお父さんが亡くなって、

そのお父さんは遺言書を書いておられたので、残されたご家族がスムーズに財産分けができて助かった。

なんて話を聞いたら

自分の親にも書いておいてほしいですよね。

 

そのことをお父さんに伝えてもお父さんには響かなかったんですね。

 

お父さんの気持ちはどうなんでしょうか?ちょっと一緒に考えてみませんか。

1.すぐに死ぬわけじゃない(今は元気だ)

2.どう書いたらいいか分からない(今まで考えてなかったし、相談する人も思いつかない)

3.死んだ後は子供たちで話し合って決めたらいい(子供たちは仲がいいと思っておられる)

こんな風に思われているかもしれませんね。

 

それに遺言っていうと

何か暗いイメージがありますもんね。

 

それは誤解されているのかもしれません。

遺言書遺書の違いです。

これ、同じものではないんです。

 

遺書とは、

死が間近に迫っていたり

死を覚悟した人(自殺者を含む)が

残された人に書くお手紙のことです。

 

遺言書とは、

将来お父さんが亡くなった後に

残された家族に自分の想いや意思を伝え

法定相続分にとらわれずに

家族の実情に合わせた財産の配分ができるものです。お父さんの好きな分け方でね。

 

遺書はね

遺言書の説明の最初の2行(家族への想いや意思)

つまり、感情の部分だけなんですね。

 

だから遺書と遺言書って

似てるようで、違うんです。

 

遺書

死ぬ直前に書くのもの

 

遺言書

財産の分け方を書くもの

さらに言えば

自分(この場合はお父さん)が元気なうちに家族に想いを残し

お父さん自身が、これからの人生を不安なく過ごすためのもの

 

だってそうじゃないですか。

自分の財産を自分が死んだ後に家族にどのように分けたいのかを書いておくわけですよ。

死後の先にこの世の不安材料をなくしておけるわけです。

 

私と縁あるあなたには

あなたのお父さんが、少しでも将来の不安材料を少なく

人生を楽しんでもらいたいんですよね。

 

最後に

元気なお父さんが

いつ死ぬかは考えられないと思いますが

 

厚生労働省の簡易生命表によると

男性は75歳までに10人に2.4人が亡くなり

女性は75歳までに10人に1.2人がお亡くなりになっています。

 

男性は90歳までに10人に7.2人が亡くなり

女性は90歳までに10人に4.8人がお亡くなりになっています。

 

お父さんが遺言書に関心を持ってくれそうなら

相続相談の専門家に相談してくださいね。

この記事を書いた人

たつみ相続相談オフィス/辰巳博

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