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2023.05.12

何故、今頃になってそんな話を持ち出すんですか?

お父様がお亡くなりになられ、ご愁傷さまです。

ごきょうだいで財産の分割はスムーズに行きましたでしょうか?

 

遺言書があれば

基本その通りに分けることになります。

 

実家は、長男に相続する。

Bの不動産は、妹に相続する。

他の預貯金は、2人に半分づつ相続する。

 

不動産の評価額に多少の差異があったとしても

このように書いてあれば、

ほとんどの場合には大きな争いになることは少ないでしょう。

 

だって長男は親と同居して

最後まで親の面倒を見ていたわけだから

価値の高い実家を相続しても当たり前だと

長男本人は思っています。

 

妹のあなたは嫁いだ身なので

多少の不満が残っても

遺言書通りに譲るとしましょう。

 

でもあなたはそれ以外に不満があるんですね。

 

私は短大しか出してもらってないのに

兄は月謝の高い私立大学へ行かせてもらい

おまけに1年間の海外留学で何百万円も親に援助してもらってる。

 

それって兄だけに対する生前贈与なんじゃないの。

 

兄の子供が家を建てる時に

本来親である兄が援助すべきなのに

お父さんに頭金を出してもらったじゃない。

 

それって兄だけに対する生前贈与なんじゃないの。

 

人から聞いたけど

それは特別受益だから、相続財産の一部として

合わせて考えてほしいわ。

 

特別受益って何でしょうか?

 

今回の例でいうと

兄だけが生前にたくさんのお金をもらった(教育費、頭金)。

これって不公平だから

その生前贈与したお金も含めて

財産分けをし直してほしい。

 

これらのお金が特別贈与になるのかどうか?

 

誰が、これらを特別受益だと判断するんでしょうか。

兄が認めてくれたら

その分も含めて、財産分けを考え直してもいいと思うんですね。

 

教育費も孫の家の頭金も

亡き父の養育者としての責任、好意だから

ごちゃごちゃ言うな

と兄に言われたら

ごきょうだいの仲は決裂です。

 

どうしても納得がいかなければ

家庭裁判所で調停を申し立てることになります。

弁護士でも立てようものなら骨肉の争いに発展しかねません。

そのようなことをお父様は望んでおられたでしょうか?

 

そもそもあなた

何故今頃になって

そんな昔の話を持ち出したんですか。

ご両親は

兄だけを特別にしていたわけではないと思いますよ。

 

そうなる前に

お父様が元気な間に

みんなで話し合いをしていれば

お互いの考えを共有していれば

最悪の決裂は防ぐこともできているかもしれません。

 

この記事を書いた人

たつみ相続相談オフィス/辰巳博

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