ブログ
2025.12.20
家族会議なんてめんどくさいことをしたくない!
相続を経験するのは、一生に一度か二度(多くの場合、父と母)
ただそれも、いつ起こるのかは誰にも分かりません。
だから
あなたも親も、身近なこととして捉えられないですよね。
相続対策を何もしていなければ、何かあわてることがあるんでしょうか?
家族会議をしなかった場合をひとつシミュレーションしてみましょう。
親がお亡くなりになれば
好むと好まざるに関わらず遺産を相続することになります。
・どこの銀行に預貯金あるんやろう?
・生命保険には入っていたのかなぁ?
・遺言書って書いてたんやろか?
・不動産ってこの家だけやんなぁ?
・バブルの時に遠いところに土地買ったような話してたなぁ?
・まさか親父、隠し子いないやろなぁ?
・お母ちゃん再婚やけど、前のご主人との間に子どもいたんやろか?
・借金ってないやろなぁ?
・保証人にはなってないやろなぁ?
・土地の権利書見たら名義がおじいちゃんのままや!これって大丈夫なん?
・手数料が安いからってネットで株式投資やってたけど、どうやって調べよ?
・親父がやってたこのお店は閉店にするけど、確定申告って誰がすんの、わけ分からんし!
・財産はこの家しかないのに、兄弟3人でどうやって分けるの?
・財産はそれほどないと思ってたけど、この家の土地高くなってて相続税かかりそうやん?
親父、死ぬ前に俺らのことも考えてから死んでよ!
って思わず言ってしまいそうになる残された子どもたち
悲しんでいる間も無く相続手続きが始まります。
「私、嫁ぎ先に戻るから後の手続きはお兄ちゃんやっておいてね。子どもの塾の送迎もしなあかんし。」
「アホ、人手不足で仕事がめちゃくちゃ忙しいのにやってるヒマなんかあるかいな。」
「弟の俺だって、転勤決まって来月から単身赴任やし、兄貴あと頼むわな。」
でも親が元気なうちに相続対策としての家族会議をしておくことで、上記に述べたようなことで子どもたちが困ったり、振り回されたりすることは大きく軽減されます。
お金の話なので、分かりやすかったかと思います。
でももう一度、冷静になって考えてみましょう。
この例は
いかにも「あるある」のように見えますが
これは、お父さんがご家族にご自身の相続と財産について何も伝えていなかったことで起こっています。
お父さんが、昨日まで元気だったのに突然に亡くなられたから、子どもさんたちは慌てているわけですよ。
そうですよね。
話は飛びますが、日本人の平均寿命を見てみましょう。
明治・大正時代の平均寿命は43歳前後であまり変動がなかったようです。
昭和時代に入り、平均寿命が伸び始めました。
男性の場合
1947年に50歳、1951年に60歳、1971年に70歳、2013年に80歳
(厚生労働省 大臣官房統計情報部/人口動態・保険統計課計析第一係)
伸び率は多少鈍化していますが、すごく伸びていますよね。
何が言いたいかというと
人生50年と言われていた昔と違い、高齢のまま生き続けていると、亡くなる前に様々な体の不具合が出てくるということです。
単刀直入に言いますね。
ご両親が亡くなる前に、介護や身の回りのお世話が必要になりますよ、ということです。
財産の分け方で苦労したとしても、それは言わば棚からぼたもちのお金が天から降ってくるわけじゃないですか。
入ってくるお金のことでの苦労なら、苦労のしがいもあるってもんですよ。
でもね、
親が認知症になったり
家の中で敷居にけつまづいて骨折して、歩けなくなったり
一人住まいだったり
同居している兄弟の一人だけに負担が増えたり
これ、お金の分け方どころじゃないでしょ。
しかも
避けては通れないにもかかわらず、話し合いを避けたくてしかたがないことではありませんか?
だって、話し合っても正解がないんだから。
正解がないことを、答えを持っていない人が集まって、どのように話を勧めていくんですか?
おまけに
元気な父親は、自分だけは死ぬ直前までピンピンしていると、根拠のない自身を持っています。
さぁ、あなたなら何から始めますか?
この記事を書いた人
たつみ相続相談オフィス/辰巳博
